猫とトキソプラズマと妊婦と人と…

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猫とトキソプラズマと妊婦と人と…

猫を迎えた我が家ですが、
猫をお迎えする時に、ペットショップの店員から猫と人の共通感染症について説明がちらっとありました。
猫と濃厚接種をしないなど、説明を受けて、キスとかしないでしょーって思っていましたが、飼っているうちに、あまりの可愛さについて距離感が…って事が起きています。
そこで、トキソプラズマが脳裏をよぎり、気になったので、調べてみました。
調べていくうちに、色んな事がわかり、
面白い話、不思議な話、怖い話、それらを
自分の理解した範囲で、忘れない為にも、まとめておこうと思います。

まず、トキソプラズマというのは寄生虫の中でも最も小さな原虫である。主に哺乳類と鳥類に潜んでいる。

67度以上で死滅する。

トキソプラズマ感染症にかかっている率は、
アフリカ地域で9割(衛生的な問題で)
フランスで5割(生肉を食べる文化)
日本では、抗体を約10%しかいない。
地球上では3割の人が既に感染していると言われています。

感染ルートは
基本的に経口摂取。(目や傷口からも感染する。)

一般の人がトキソプラズマ感染をするとどうなるのか?
ほぼ無症状であり、2割の人が風邪症状で終わり、ほとんどの人は、自分が感染している事に気づかないケースが多いといわれています。
そして、一度感染すると終生免疫を持ちます。

人体の中で悪さはしませんが、近年ではトキソプラズマ感染によって性格が変わるという研究が注目されています。
・トキソプラズマの感染にかかった人は交通事故に遭う確率が2倍になる
・統合失調症になりやすい
・恐怖心が薄れる
・行動的、攻撃的になる
・感染した方がビジネスの成功率が1.8倍
(恐怖心が薄れるから)
・失敗を恐れず、起業意欲が高い

という研究結果が出ているため、「お金持ちになるために感染するのはやめて」と研究者から警告があるとかないとか…。
以上が一般の人がトキソプラズマ感染をしたら、の話ですが…

妊婦であれば、話は変わります。

妊娠の半年前に感染していれば問題はないのですが、
妊娠初期に初めて感染すると、胎児の死産、流産、産まれた赤ちゃんが、水頭症、体の麻痺による運動障害、発達障害、先天性異常にかかる可能性があると言われていて、意外と知られていないが、大事な話なので更に深掘りして調べました。

もし妊娠中に初めて感染をした場合、
胎児感染が30%、更にそこから15%の確率で先天障害が起こるのですが。
日本では10000人に1〜2人の確率で感染が起こっているそうです。

そして感染したと分かっても、胎児感染や先天障害の重症化のリスクを下げる薬剤があり、分娩までに一日3回内服があるそうです。今は保健適応になっているので、費用面では少し安心出来そうですね。

「確率が低い」、「リスクを下げる」という話ではありますが、
私も妊娠経験があるので、妊婦さんにとってはとんでもない話ですよね。
どんな些細なリスクでも過敏になりますよね。
妊娠中は特に神経質になるし、自分の行動一つでこれから産まれてくる赤ちゃんにどんな影響を与えてしまうのか、「もしも」が起きた時、「原因が母親である」呪う相手が自分でしかない、そういう苦しみを持つ母親は少なくないはずです。

では、気をつけるって何をどんなふうに?
①生肉(牛、豚、鷄)
十分に加熱をして食べれば問題ないと言われています。
猫の糞、土などを通じて、我々が食肉として食べている動物がそれを口にした時、トキソプラズマ感染をした動物の筋肉に入り込んでいるので、十分に加熱をして食べる必要があるわけです。67度以上で死滅するからです。
※ほとんどの妊婦はこのルートで感染しているようです。
妊娠したらパーティ食を避けましょうというのはこういう事ですね。生ハム、ユッケ…新鮮な鷄の刺身。(新鮮と言っても土の管理まではしないだろうし、その鷄がトキソプラズマではないとは言い切れないですもんね…極端な話ですけど)

②ガーデニング、土いじり、砂遊び
野良猫が糞をして、その糞の中にトキソプラズマ寄生虫の卵が潜んで、触った後に十分な手洗いをしないと、口の中に入って感染するというルートですね。

③猫の糞(糞に含まれるオーシスト)
②でもありますが、土いじり、砂遊びの何がいけないかというと、猫の糞が原因なのです。野良猫であればほとんどの猫がトキソプラズマを持っている可能性があるのです。
猫がトキソプラズマ寄生虫の終宿主だからです。
トキソプラズマというのは猫の腸内でオスとメスに分かれて生殖を始めるのです。猫の糞に卵(オーシスト)を産み出して、それをネズミが食べて、そのネズミをまた猫が食べる事で子孫を繁栄?していくのです。
猫の体内に入るまで、ネズミだけではなく、ゴミ箱、汚染された水、加熱不十分の肉、野良猫が口にしやすいですよね。

現代の、食生活で生肉というのは随分と身近になっているので、「熟成肉」「馬刺し」「鷄の刺身」「生ハム」「ユッケ」など、実は生で食べれるんですと言って話題になり、思わず、うっかり、って言う事ってありますよね。
猫が危険っていうより、猫以外にも(むしろ猫よりも)危険が潜んでいる事。

悩ましい話だなとまとめていて思いました。

結論でいうと、
自分と飼い猫について調べて、更に感染していたらどうするか、
感染していなければどう気をつけて行くか。

抗体検査について

私は幼少期、衛生面が保たれた環境では育っていなく、どちらかというと、あらゆる菌の保持者と言っても良いほどの環境下で育ってきました。保育園の昼寝時間、1人だけ寝れなくて土を食べてたくらいなので、きっと抗体を持っているであろうと確信していましたが。
興味本意で調べたところ、意外と陰性でした。
抗体検査は医療機関で出来ます。費用は7000円弱でした。(保健適応外)

となると、今度はうちの猫ちゃんはどうなのか、動物病院で調べて来ました。

ペットショップからのお迎えなだけに、2匹とも陰性でした。費用は6000円弱✖2でした。(保健適応外)
最近、調べる人結構いると獣医さんもおっしゃっていました。

いずれも抗体を調べるには血液検査でした。

もしも、猫がトキソプラズマに感染したとしても、トキソプラズマが猫の中でオスとメスになって生殖をして生きていられるのは2週間程度、つまり、2週間経っていれば、新たに感染はしないし、生殖は行われないということです。
感染して、2週間以内の猫が危険ということですね。

また、トキソプラズマに感染した猫の糞に含まれるオーシストは排出してから24時間以内であれば感染力はないと言われているので、
妊婦さんであれば、手袋をしてトイレ掃除(本当は家の人にやってもらうのが1番なのですが)こまめな手洗い、消毒をする。

ちなみに、うちのにゃーくんとほそまるちゃんはまだ子猫なので、現在は、うんこ祭りと言っても良いほど一日に何回もトイレ掃除をしないといけません。

もしも妊娠中であれば、
猫をキッチンや食卓に近づけない、
猫にはキャットフードを食べさせる、
猫を外に連れ出さない、
猫の外飼いをしない、
新しい猫をお迎えすることはやめましょう。
と、どの医療機関でも当たり前のように注意を呼びかけていますね。

このように、寄生虫やさまざまな菌ってすごく賢い生物なんだなと思いました、
ハリガネムシなんかと同じですね、寄生している生物を水辺に誘導して水の中で生殖を行う。
あの小さなコウロギでさえ、1メートルを超えた長さのハリガネムシが出てくるって…
なんて恐ろしい…
インフルエンザにかかった人は普段よりも外交的になって、飲み会なんかに出かけてしまうというし。
色々調べているうちに、感慨深いなと思いました。

以上、飼い猫と上手に付き合っていく為にまとめたトキソプラズマについての情報です。

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